クラシックチュチュの構造はどうなっているのでしょう。
バレエといえば、チュチュ。
チュチュといえば円盤状のあの形を思い浮かべる方も少なくないはず。
とはいえ、あの円盤状はどうやって作られているのでしょう?
クラシックチュチュの構造を紐解いていきたいと思います。
クラシックチュチュの構造①チュチュの裏側
実はチュチュの裏側は段々になっています。
一段につき3cmくらいの差をつけながら長くしていき、合計8段から12段くらいで仕上げます。
また、チュールレースはずっとタックを寄せながら縫い付けていくので、1着作るのに使うチュールレースはなんと10m以上!
すごい量を実は縫い付けてけているのです。
そうすることによって、円盤状になっているスカート部分が垂れ下がらないようになっているんですね。
また、この段々のチュールレースも、上の部分と下の部分で使っている堅さが違います。
上の方はふわっと見せるために比較的柔ら目のチュールレースを、下の方は堅いチュールレースを使って、ピンと張るように作られています。
クラシックチュチュの構造②チュチュの表側
実は1番上の段だけはタックを寄せません。
ここは飾りをつける場所なのです。
ここをいかに美しく飾るかで衣装の価値が変わってくると言っても過言ではありません。
しかし、つけすぎると重みでチュチュが下がってしまったり、バランスが悪いと波打ってしまったりと、難しいところでもあります。
このように、ボディに使った共布をチュチュ部分に使う場合もありますよ。
その場合、いかに軽くでくるか、様々な工夫が凝らされています。
クラシックチュチュの構造③チュチュのボディ部分
実はこの布地は伸びません。
伸びる生地で作ってしまうと、回った時にチュチュ部分の遠心力に負けてしまいます。
そうすると、衣装にねじれが生じ、踊り手のバランスを崩してしまうこともあるんですよ。
なので、伸びない生地で作られている場合も、踊り手の身体にぴっちりと合うように作ります。
また伸びる生地には装飾品をつける糸も伸びる糸でつけなければならなかったり、糸が切れてしまわないように装飾を少なくしなければならなかったりと、制約も増えてしまうため、日本では伸びない生地を使うのが主流です。
普段の練習にはよく伸びる生地で作られているレオタードを着ているため、バレリーナたちは衣装の伸びなさにも慣れる必要があります。
意外と感覚が違うので最初は違和感があるんですよ。
まとめ
バレエの衣装の代表格である、クラシックチュチュ。
その構造を見てみると、練習用のチュチュが必要なのも頷ける構造でしたね。
何段もタックを寄せたチュールを重ね合わせて作られるクラシックチュチュの構造は、独特な物であるといえるでしょう。
バレエの舞台を見る機会がありましたら、ぜひ衣装も注目してみてくださいね。