バレエの衣装の種類は大きく分けて4つあります。
1クラシックチュチュ
2ロマンティックチュチュ
3オペラチュチュ
4ワンピース/ジョーゼット
クラシックチュチュは、さらに細かく分けるとロシア、イギリス、フランス、日本、アメリカですべて作り方が違うので、どんどん細分化できるのですが、使われる演目や目的はほぼ同じなので、今回は一つにまとめました。
これらのバレエ衣装の種類が使われる演目や、見た目の特徴などを解説していきたいと思います。
バレエ衣装の種類①クラシックチュチュ
チュチュ、と聞くと真っ先に思い浮かぶのがこちらではないかと思います。
バレエと聞くとこの衣装をイメージされる方も多いでしょう。
ぴったりとした上半身の衣装に、円盤のようなスカートが付いている衣装です。
使われる演目は様々ですが、「白鳥の湖」オデット姫からコールド(群舞)、「くるみ割り人形」金平糖の精、「眠れる森の美女」オーロラ姫、など、主役のお姫様たちはクラシックチュチュを着ていることが多いです。
また、「パキータ」「ドン・キホーテ」「コッペリア」なども、最後の2幕や3幕のディベルティスマンでは主役はクラシックチュチュにお着替え、ということも珍しくありません。
クラシックチュチュは、太ももからつま先まで隠れるところがない衣装なので、踊り手側としては実はとっても気を遣わなければならない衣装だったりもします。
ターンを回ると、ローウエスト(骨盤のあたり)の部分から円板のようについているチュチュに遠心力がかかるので、慣れるまで練習も必要になってくる衣装です。
バレエ衣装の種類②ロマンティックチュチュ
妖精や村娘、となると今度はロマンティックチュチュの出番です。
真っ白の柔らかい チュールレースで作られた丈の長いロマンチックチュチュは、ロマンチックバレエの代表的な衣装と言えるでしょう。
真っ白なボディに同じく真っ白なチュールレースでできた足首までのドレスのような衣装の妖精、コルセットのような飾りのついたボディにチュールレースの上にジョーゼットが被っている膝下丈の村娘など、一言でロマンチックチュチュと言っても、種類はさまざま。
クラシックチュチュで思い浮かぶ「白鳥の湖」でも、貴族の娘たちの衣装はゴージャスな膝下丈のロマンチックチュチュが多いです。
また、スペインの踊りなどキャラクターダンスでも膝丈のロマンチックチュチュが使われます。
踊り手としては、妖精の衣装は丈が長い上に使ってあるチュールレースも柔らかいものが多いので、踏んで破ったりしないように気をつけるのが実は大変です。
バレエ衣装の種類③オペラチュチュ
名前を聞いて、パリオペラ座バレエ団に関係ってあるの?という疑問を抱いた方もいるでしょう。
真偽の程はわかりませんが、パリオペラ座バレエ団の公演でよくオペラチュチュ(オペラ丈チュチュ)を見るのは確かです。
オペラ丈とは、ロマンチックチュチュとクラシックチュチュの中間くらい、ちょうど膝上10〜15cmくらいのチュチュのこと。
クラシックチュチュが長くなって少し垂れたような形のチュチュもあれば、ロマンチックチュチュが膝上まで短くなったような形のチュチュもあり、一言でオペラチュチュと言ってもさまざまです。
クラシックチュチュよりも丈が長い分、装飾も多くゴージャスなイメージもありますね。
「ライモンダ」のライモンダ役や、「シンデレラ」のシンデレラの舞踏会シーンや四季の妖精たち、「くるみ割り人形」の花のワルツにも使われたりしています。
丈の短いロマンチックチュチュバージョンのオペラチュチュは軽くて踊りやすいですし、丈の長いクラシックチュチュバージョンの時は生地の分量が多くなる分、重くなって遠心力も余分にかかる、という裏話も。
バレエ衣装の種類④ワンピース/ジョーゼット
文字通りジョーゼットという生地で作られたスカートが付いている衣装のことです。
軽くて踊りやすい反面、この衣装を着て踊る、ということは足捌きが速くて難しい、ということでもあります。
「ドン・キホーテ」のキューピッドはレッスン用スカートくらい丈の短いワンピースですし、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」は膝下丈のワンピースですが、とってもスピードの速い演目で有名ですね。
まとめ
バレエの衣装の種類は、大きく分けてクラシックチュチュ、ロマンチックチュチュ、オペラチュチュ、ジョーゼットとあります。
どれも演じるキャラクターに合わせて作られた衣装ですし、これがあるからこそ舞台が華やかになるのは間違いありません。
ぜひ、舞台を見るときは衣装にも注目してみて下さいね。