3月1日から始まった、ZIP!の朝ドラ「サヨウナラのその前に」。
1日約8分間の物語が、毎日放送される予定です。
テーマは、笑いと涙の日めくりドラマ。
月曜日から金曜日まで、それぞれの曜日で主人公が変わり、視点が変わりながら物語は紡がれていきます。
月曜日は滅亡を願う引きこもり。
火曜日は人生の意味を探す高校生。
水曜日は素直になれない高校生。
木曜日は家族の絆を取り戻したい教師。
金曜日は子を宿した喫茶店店主。
と、視点がころころと変わりながら毎日放送されています。
主題歌はBE:FIRSTの「Bye-Good−Bye」
ものすごくドラマに合っていて良い曲でした。
ZIP!の朝ドラマ「サヨウナラのその前に」は3月1日から3月31日まで放送予定です。
第2週のあらすじをまとめました。
第1週のあらすじはこちら
ZIP!朝ドラマ「サヨウナラのその前に」 第5話(月曜日)あらすじ
「俺の人生の筋書きはもはや大負けが決まっている」
そんなモノローグから始まった、西岡星汰演じる、佐藤開の月曜日。
彼は夜遅くに、自動販売機にコーヒーを買いに行くときにしか外出しない、引きこもりだ。
彼は8畳の部屋に引きこもり、ずっとパソコンでオンラインゲームをし、「不都合は何もない」と語る。
(ただ、18歳の少年が、パソコンでゲームができるほどのスペックのMacのパソコンを使い、1日3食ご飯を食べているのであろうのを観て、複雑な気持ちになった親御さんは多いのではないだろうか)
開は、ずっとオンラインゲームで世界中の人と繋がっているだけで満足だと言う。
「でも、俺は世界で1番月曜日が嫌いな人間だ」
満足なはずなのに、なぜなのだろう。
彼は、月曜日に人々が何かを始める音が嫌いなのだと言う。
月曜日という、強制的に週の初めとして何かを始めないといけない気にさせられる日が嫌いだと。
皆が何かを始めている中で眠る自分にひどく違和感を感じている。
開にとって月曜日は何か始める日ではなく、何かの終わりを突きつけらる日だからだ。
しかし、彼は2年前から何かを始めては諦めることを繰り返す人生を送っている。
パソコン何でもできる、と音楽Pになろうとしたが、「パクリ」とコメントで叩かれてやめる。
YouTubeのゲーム実況者(というよりはただダラダラとゲームしている姿をながすだけ)に挑戦するが、再生回数7回、という数字に諦めてしまう。
そんなとき、隕石衝突のニュースが流れ、彼は久々に胸に温度を感じた気がした。
だがそれも、今は隕石回避説が主流となってしまい、泡のように消え去った。
そうして彼は、今日も自動販売機へ通うのだ。
そこで開は、水曜日主人公である観月未希と出会う。
そこで未希に「引きこもりの方ですか?」とたずねられた。
よくよく話を聞くと、彼女は7回しか再生回数がなかった動画の視聴者の一人だったのだ。
ただ、さらに話を聞くと、別にずっと観ていた訳ではなく、単におすすめに出てきて、すぐにタブは閉じた、と言われてしまう。
自分の動画が面白いものではなかった、という事実を突きつけられてしまうことになった。
さらに、ズバズバと耳の痛いことを言われてしまう開。
未希は、学校にいたら、人気ありそうなのに引きこもりになったんだな、と思った。
という一言に加え、「次は何かするの?」とたずねる。
未希としては社交辞令の一言だったのだろうが、開はそれに対して「この女は自分のことが好きなんだな」と勘違いする。
そこで、「滅亡を願う人のフェス」的なのをしようかな、と思っていると言い、未希を誘おうとするが、それに対してあっさりと「私は別にそんな感じじゃないんで」と断られる。
「滅亡を願ってる?」という未希の質問に、「胸が温かくなって高揚感を感じたから」と答えた開。
その答えに、未希は「それは、今ある現状から脱却できる、とほっとしたから」じゃないのかと逆に問いかけられた。
さらに、それを共有するのは「フェス」というよりは「寄り合い」に近い、と。
こういうときにこそ、光っているところに人は集まってくるのではないか、と言われ、隕石発表の日、開は引きこもってから1年ぶりに夜外に出て、自動販売機を見たとき、こんなに明るいものだったか、とよくわからない気持ちが自分を支配したことを思い出した。
きついことを未希に言われた夜、開の心は確かに温度を感じていた。
彼にとっては、自動販売機が明るい場所だったのだ。
場面は変わり、未希は「なぜ私は彼にあんなことを言ったのだろう」と心に問いかけながら家に帰る。
すると、玄関には宙の姿が。
急に夜、訪ねてきてくれた宙に内心喜んでいた未希だったが、その10時間後、彼に『最低な言葉」を浴びせてしまうことになる。
いったい未希は何を宙に言うのか…。
ZIP!朝ドラマ「サヨウナラのその前に」 第6話(火曜日)あらすじ
前日の夜、「鍵がない」と未希の家に訪れた宙。
宙はそのまま、未希の家のソファで眠り込んでしまい、結局お泊まりすることに。
この気楽な幼なじみ感が良いですね。
実は、1年前隕石の発表があったとき、宙の両親は突然何も言わずに宙を残して家から消えてしまっていた。
宙は、この一年間ずっと一人で過ごしてきたということになります。
朝、起きてきた未希に「おはよう」と声をかける宙。
未希の家にも両親の姿はなぜかない。
鍵あった、とあっさり言い放った宙は、「おいしいコーヒーを飲める店がある」と陽子の喫茶店に未希をさそう。
1年前、隕石落下のニュースが流れた朝、宙は未希を遊びに誘うが、未希を放置して小学生と遊んでしまう。
そして、「家に帰ったら両親から地球が危ないんですよ」と聞くのかな、と寂しそうな、無理に作ったような笑顔と共にぽつりと未希にたずねる。
宙の両親は、そんなニュースが流れた瞬間子供を放って出て行ってしまうような人間だと、宙自身が知っていたからだ。
その日から、宙は一人で生きている。
18歳の少年が、隕石落下のニュースから始まって、不安しかない1年間を一人で生きているのだ。
それでも宙は懸命に生きようとしている。
そして、場面は現在にもどる。
喫茶店に二人で朝ご飯を食べに行くと、店主の陽子が二人をカップルだと勘違いする。
さらっと「違いますよ」という宙に対して、未希はついきつい言葉で否定してしまう。
完全な照れ隠しですよね。
このあたりで、未希はとっさの言葉がついついきつくなる、ちょっと言葉を選ぶのが上手くない子だと言うことがわかります。
席に座って速攻で注文するのやめてよ、という未希に対して、「そういうところ、親と似てるんだよな、隕石の発表聞いて速攻ドロンだったもん」とあっけらかんと言い放つ宙。
その一言に、未希は気まずさを感じてしまう。
そのとき、未希の携帯に電話が。
席を立った未希を見送り、ちょうと注文の品を持ってきた陽子に宙は「おはよう」ってなんか実はヤバイ言葉だと言う。
1年間朝起きても誰も居なかったから、言っていなかったけど、たった4文字の「おはよう」がものすごく照れくさくて、でもなんか泣きそうになったと。
そこへ未希が帰ってきて、電話は1週間くらい家に居ない母親が、心配してかけてきたものだったという。
そして、「ごめんね」と一言。
その「ごめんね」に込められた意味。
それが、「宙の両親は居ないのに、自分だけ心配されてて『ごめんね』」という意味が根底にあるのだと宙は解釈する。
そのことに対して、未希にだけは「かわいそう」だと思われたくなかった、と席を立って去ってしまう宙。
きっと、未希はそこまでの意味をはっきりとは持っていなかったのでしょう。
しかし、母親からの電話をとるために席を立ったことから、去ってしまった両親を持つ宙に対してどう接して良いのかわからなかったのではないかな、と思います。
不意にこぼれてしまった「ごめんね」の4文字がどうしようもなく宙の心を傷つけてしまった、と未希。
やっぱり、宙も両親が去ったことについて傷ついていて、その傷が未希の「ごめんね」の一言で、開いてしまったのでしょうね。
未希は、きっとこの1年、この幼なじみのことが心配で仕方なかったのでしょう。
悲しいくらいにすれ違っている二人ですね。
ZIP!朝ドラマ「サヨウナラのその前に」 第7話(水曜日)あらすじ
宙が怒って去って行った後、実は未希は5時間ぐらい喫茶店で泣いていた。
そこへ、渡会がやってくる。
渡会は、どうやら宙と未希が喧嘩をしたらしい、と喫茶店店主の陽子から聞いて、仲直りを促すが未希は去って行ってしまう。
渡りにとっては、冷静沈着な生徒という印象だった未希の姿に、「彼女の涙を見たのは3回目だ」と渡会。
1度目は2年前の入学式の日。
誰も居ない廊下で、電話をしながら「宙が居る」と涙しているのを見かけた。
入学式の日に涙している生徒を見るのは初めてだった。
内容だけを聞いていると、何かを憂いているのだが、表情を見ているとなんだか少しだけ嬉しそうにも見えた。
ここにも、未希の複雑な恋心が現れていますよね。
2度目は、宙に女子生徒が告白されているシーンを見てしまったとき。
この時に、「未希は宙が好きのか」ということに気づいた。
今回が3度目だ。
そして、渡会は未希と宙にお節介を焼くことを決める。
そのために、陽子に協力を仰ぎ、二人を陽子の喫茶店に呼び出した。
喧嘩をしたのなら、一度二人で話し合え、という渡会に対して、一切の対話を拒絶する宙。
「自分のことを可哀想だと思っているやつと話したくない」
この宙の言葉に、未希がぶちギレた。
「いいかげんにしてよ」
この言葉から始まった未希の宙への文句。
裏を返したら、「宙のことが気になって仕方がない、仲直りしたい」というもの。
どんなに鈍い宙でも、これはさすがに未希の恋心に気づくだろう、というものだった。
そんな未希に対して、何か言いたげな宙だったが、未希は一言も口を挟ませない。
そして、「(喫茶店から)帰って!」
と宙に言い放つ。
「明日からは、またバカみたいに笑って話して」と付け足して。
宙が去った後、「あのバカを10年以上想っている自分がバカだよね」という未希に対して、渡会は「いや、俺は20年以上想いを持っている人に、まだ期待している」と。
渡会は、宙と未希を見ていて、自分が昔、もっと生徒と密接に関わりを持つような教師だったことを思い出していた。
隕石がなければ、こんな疲れることは二度としなくてすんだはずなのに、という渡会。
「今日の後悔というのは、明日にまたぐと二倍になる」と未希に話す渡会。
渡会のことを、最近になって、心優しい人だと言うことが判明した、と一人心の中でつぶやく陽子。
しかし、陽子は渡会がこの喫茶店で感情的になるところを、一度だけ見たことがある。
それはいったい、いつのことだったのか。
ZIP!朝ドラマ「サヨウナラのその前に」 第8話(木曜日)あらすじ
泣いていた未希と喫茶店で話していた渡会。
遅くなったから送ろうか、という渡会に「お父さんが迎えに来る」と未希。
そのまま見送った渡会に対して、喫茶店店主である陽子のモノローグが入る。
「心優しきこの常連客が感情をあらわにした相手は、高校生くらいの女の子だった」と。
3月10日、いつもはココアを頼む渡会が、今日はアイスレモンティーを頼んだ。
今日は月に一度、その高校生の女の子と渡会が会う日なのだ。
彼は一月に一度、10日にだけレモンティーを頼み、そして女の子からお金を受け取る。
それは彼が常連客になる前からのことだった。
毎月受け取っていたそのお金は、11月10日に渡された封筒には入っていなかった。
「何も入っていない」という渡会に対して、「そろそろダルいと思って」と言う少女。
「もういいでしょ。
ここまでする必要ない。
もう向こうも何とも思ってないだろうし」という少女。
そんな少女に渡会は「いい加減にしろ!」と怒鳴る。
「自分に言い訳して楽になるのは許さない」と。
人がここまで真剣に怒る姿を久しぶりにみた、と陽子。
しかしその後、その女の子が店に来て渡会と会うことはなかった。
そして、現在、レモンティーを差し出した陽子に渡会が話し出す。
その少女は「娘なんですよ」と。
そして、どうしてお金を受け取っていたのかを説明しだした。
隕石の直後、友人が日本一周する、といって買ったバイクを娘は他の友人と共謀してめちゃめちゃに壊してしまったという。
そして、その出来事に対して、バイクを壊された友人は笑って「調子に乗ってごめん」と謝った。
そのことから、どうやら娘とその友人の関係は対等ではなかった、と渡会は見抜いたのだろう。
謝罪はさせたが、問題は娘が一度も反省した様子がなかったことだ、という。
なので、娘と約束したのだ。
その友人がどんなに苦労してバイク代をを溜めたのか、同じ苦労をしろ、と言ったのだ。
嫌われても、正しいことを伝えるのが親の役目だから、と。
それには覚悟が必要だという。
「親であるのは、怖い」と教師としてずっと生徒を導いてきたであろう渡会は言う。
その直後、約4ヶ月ぶりに娘が喫茶店に現れた。
そして、「残り全額入っている。
これでおしまい」とお金を置いて帰ろうとする。
渡会は娘を引き留め、「自分で稼いだお金だから、これは持っていろ」と娘にすべてのお金を渡す。
「バイク代は自分が弁償しておいた」と言って。
渡会は、いかにお金を稼ぐのが大変なのか、バイクを買った子がどんな思いでそのバイクを買ったのかを理解させたかったのだろう。
そして、自分がその想いを踏みにじったのだ、ということを自覚させたかったのではないだろうか。
そして、娘に問いかける。
「お金を返したら、それで全部終わりなのか?」と。
でも、子供の過ちは自分の過ちでもある、という。
喜びは子供のものだが、間違えたことの半分は親の責任だと。
そして、娘に「ごめんなさい」と謝る渡会。
怖い、と言った直後にこんなにまっすぐ愛情を子供に向けられるだろうか、と陽子。
そんな「親」という存在に、自分がならないといけないのだ、と。
頭を下げ続ける渡会に、「帰る」と一言つぶやいて席を立つ娘。
そんな娘の姿を見つめる渡会。
傍から見たらまっすぐすぎる愛情を、娘は素直に受け止めきれなかったのではないだろうか。
けれど、きっと通じた想いもあると思いたい。
その夜、陽子が家に向かっていると、月曜主人公の開が自動販売機のそばに座っており「おい」と呼びかけられる。
そして、「この女はとんでもないウソつきなのだ」という開のモノローグ。
二人はどんな関係なのだろうか。
ZIP!朝ドラマ「サヨウナラのその前に」 第9話(金曜日)あらすじ
「あんたに聞きたいことがある」
という開の台詞から始まった第9回。
話しかけられた陽子は警戒しながらなにか、と答えると、開は「子供は順調か」と尋ねた。
実は、開が自販機に通うになってから、何度も陽子とは出会っていた。
出会うと言っても、喫茶店から家に帰る陽子を開がなんとなしに見ているだけだったのだが。
そんな状況が約一年、続いていた。
翌日の夜、ドアの外にある食事にはメモが。
「何かあったら何でも言ってね。
大丈夫だから」
と書いてある。
開は、この大丈夫、という言葉が大嫌いだった。
問題から目を背けている言葉だと思っているからだ。
始めて開が陽子を見たのは、1年前の隕石発表の日、開店祝いの花を抱えて泣きながら、「大丈夫」だと電話相手に話している陽子の姿だった。
この時、開は陽子のことを「大嘘つきのバカやろう」だと評価する。
どの面を下げて、大丈夫だと連呼するのか、と。
その次に「大丈夫」だというのを聞いたのは、半年後。
自販機の近くの道ばたで倒れている陽子を助けたときだ。
そのときも、陽子は「大丈夫」と繰り返し、唱えるように言っていた。
鞄を見たら、妊婦マークが付いている。
そんな陽子に「んなわけねーだろ!」と怒鳴りながら119番通報をし、陽子とお腹の赤ちゃんを助けた。
救急隊員によると、妊娠時の貧血で気を失っていたと言うことだった。
「人知れず命を救った男」
それが、陽子を助けた開が、自身につけた称号だった。
そういう行動ができた自分を、密かに誇りに思っていたのだろう。
そして現在、前日に「子供は順調か」と聞いたことから、陽子が倒れたときに助けてくれたのは開だった、ということに気がついた。
お礼をしたい、という陽子。
喫茶店に…という陽子に、繁盛しているなら、人混みが嫌いだから行かない、と開はばっさり。
スタートダッシュを(隕石のせいで)躓いたから…(繁盛はしていない)という陽子に、なら無駄だからやめれば良い、と言い放つ開。
「でも、全然大丈夫なんで」という陽子に開は「あんた、それやめた方が良いよ」と言う。
「すぐ、大丈夫って言うの」
「倒れたときも言っていましたか?」と尋ねる陽子に、
「真っ青な顔して、大丈夫ってバカみたいに言ってたよ」
と答える開。
口癖だ、という陽子にすぐ大丈夫っていう奴、嫌いなんだよね、と言う。
要するに、その言葉で問題から目を背けているだけだ、と。
そんな開に、陽子は「他の意味もある」と反論する。
その時は大丈夫じゃなくても、いずれ大丈夫にしてやるぞ、という決意表明なのだと。
じゃあ、倒れたときは?と聞かれた陽子は、「そのときは、子供に対して言っていた」と言うのだ。
「まずは子供に大丈夫だと思って欲しいから」と。
じゃあ、子供がどう育ってもそう言うのか?とキレ気味に尋ねる開。
この時彼は、自分の母親の「大丈夫」という言葉の意味が、自分が思っていたものとは違う可能性があった、ということに気づいてしまった。
陽子は、いろいろすると思うけど、最後は私だけは「大丈夫」といって抱きしめると思う、と答える。
そして、一緒になって大丈夫にしていく、と。
そして、子供は授かったときから自分よりも大切な存在なのだと、語る陽子に「俺は信じない」と言って、去って行く開。
信じない、といった開は「信じたくない」という言葉の方が正しいと言うことをわかっていた。
そうでないと、自分の母親は、「一緒に戦おうとしていた」ということになってしまうからだ。
そう思いながら家に戻る最中、宙とすれ違う。
実は、宙は開のことが忘れられなかった。
「佐藤開は想像を絶するほどの『天才』だからだ」
という宙のモノローグ。
この二人にどんな関係があるのだろうか。
まとめ
ZIP!朝ドラマ「サヨウナラのその前に」第2週は、やっと少しずつ物語が進んできた感じでしたね。
隕石落下のニュースによって、行動が変わっていった5人がここから先どう変わっていくのか、楽しみですね。
第3週に続きます。